せんせいあのね562

せんせいあのね。ぼくの近くに少し大きな山があるんだけど
そこの山はだんだん削られて可哀想な感じになってるの。
ぼくがうまれたころは木がいっぱい生えてかっこよかったのに。
ある日ね、ぼくが友達の家に行こうと思ってその山の近くの道
を歩いていたらね、こんな声が聞こえてきたよ。
「寒いよ。なんでおらがこんな姿になっちゃうんだよ。昔の姿に
もどしてくれ。もうすぐ、全てが壊れちゃうよ。」
っていうの。その3日後に大雨が降って土砂崩れが起きたの。
でもこの山は踏ん張ったんだと思う。1人もけが人出なかった
んだよ。この日を境に残った山に木を植えるようになったよ。
木が育つにはたくさんの年月がかかるけど、きっとそれまで
この山は耐えてくれると思うな。がんばれ。