クジラの動向に注意

ニュージーランで地震でも

 9日、宮城県北部で起きた地震マグニチュード7.3で震度5弱。震源地は三陸沖だった。
 この地震に関連して、ネットで話題になっているのが「予知」の書き込みだ。今月6日に「今夜正確には明日の0〜1時に大地震=200年に一度の地震がくるみたいです」との書き込みがあった。実際は3日後に地震が起きたのだが、ネットユーザーの間で、この予知がクジラの座礁を根拠にしたものではないかと騒がれているのだ。
 注目されているのは、今月4日に茨城県の下津海岸でクジラ52頭が打ち上げられたことだ。先日のニュージーランド地震の2日前の2月20日にも、ニュージーランド南島の南西沖にあるスチュアート島でゴンドウクジラ107頭が座礁している。日本でもニュージーランドでも、クジラの座礁地震の前ぶれだったのではないかというわけだ。
 クジラは自分の位置を確認する指標に地磁気を利用しているといわれる。地磁気は地球に自然に発生する磁場のことだ。
 ところが、大地震が起きる前に岩盤やプレートに圧力がかかってヒビが入ることで電流が発生し、地磁気が変化することがある。この変化がクジラの方向感覚を狂わせ、座礁させたという理論だ。地震の前にナマズが暴れるといわれるのも同じ理論である。
 果たして本当なのか。武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)が言う。
「たしかにクジラやナマズ、魚のアジなどは人が感じることができない微弱な電磁波を感じる能力も持っています。クジラが地磁気の変化の影響を受けて座礁する可能性もなくはない。ただし科学的に証明されているわけではありません」
 ウソかマコトか。どちらにせよ、これからクジラに注目だ。


【3月20日 AFP】オーストラリア、タスマニア州の島の浜辺にヒレナガゴンドクジラ32頭が打ち上げられ、うち21頭が死んだと自然保護局が18日発表した。11頭は救命されたと言う。

 クジラが座礁したのはタスマニア州の州都ホバートの南にあるブルーニー島のバトラーズ・ビーチで、17日に通りがかかったヨットが発見し、通報した。保護局の職員が急行し、死なないよう必死に大量の水を浴びせ、夜通しでマットやボートを使い、11頭を海へ戻したが21頭は死んだ。その多くは発見された時点ですでに死んでいた。

 保護局広報担当によると、このビーチには通じている道路がないため、死がいはそのまま放置するという。

 タスマニア州では度々クジラが座礁するが、科学的に理由は解明されていない。保護局広報担当は自分の見解として「ゴンドウクジラはとても社会性の高い動物なので、1頭が過って浅瀬に入り込んでしまうと、他のクジラも追いかけてきてしまうのではないか」と述べた。


オーストラリアのクジラは地震予知したのであろうか?今後の情報に注目してください。