せんせいあのね602

せんせいあのね。ぼくね、お母さんとおじいちゃんちにいくとき、暇で窓の外を
みてたの。そしたらね、細い路地のところにバイクに乗ったお兄さんが単独事故
を起こしたみたいで、倒れてたの。ぼくね、急いでお母さんに言ったの。そした
らお母さんが次の駅で降りて駅員さんに話してたよ。あまり人通りのよくない道
だったからずっと発見されなかったら嫌だもんね。お母さんがよく教えてくれた
ねっていって、おじいちゃんちに着く前にファミレスでハンバーグご馳走してく
れたよ。人の命はどんなひとだって大切だからって。うちのお母さんは小さい頃
から命の大切さをいっぱい教えてくれたの。それだけは譲れないって。どんな悪
い人でも命を粗末にしてはいけないって。でも最近、自分勝手で人の命を殺める
人が多いって悲しんでる。昔は理由があって仕方なくそういう行為をしたって、
そういう人が多かったのにね。って話すんだよ。ぼくも今の世の中はわからない
な。